電気工事士として現場に出て、現場代理人を10年やって、その後、独立しました。今は一人法人を経営しています。
この記事では、電気工事士が独立して一人親方から法人化するまで、経理や会計ソフト(freee)をどう使ってきたかを、実体験で書いていきます。
現場一筋だった人間が、独立して一番戸惑ったのが、実は工事のことでも営業のことでもなく、**「お金の管理・経理」**でした。
現場にいた頃は、経営やお金の管理に関わることは、ほとんどありませんでした。だから独立して、いきなり「自分で経理をやる」ことになったとき、正直、何から手をつけていいか分からなかったんです。
今日は、そんな経理ど素人だった自分が、どうやってお金の管理を回してきたかを書きます。これから独立を考えている現場の人の、参考になればと思います。
まず個人事業主、1年後に法人化した
独立というと、いきなり会社を作るイメージがあるかもしれません。でも私は、まず個人事業主から始めました。
会社を辞めて、しばらくは個人事業主として活動していました。法人化したのは、その約1年後です。
法人にしようと思ったのは、いろいろ調べていくうちに、経費として使える幅が広がると分かったからです。あとは、正直に言うと、昔から「会社を経営してみたい」というざっくりとした夢があったこともあります。バリバリ稼ぎたいというより、そのくらいの気持ちでした。
独立するとき、身近に一人法人をやっている経営者がいたので、すぐ相談できる環境だったのは、大きかったです。分からないことを聞ける人がいる。この安心感は、後で経理の面でも同じように感じることになります。
経理は、現場出身の自分には未知の世界だった
さて、本題の経理です。
独立して、経費の管理が必要なことは、なんとなく理解していました。でも、具体的にどうやればいいのかは、まったく分からなかったんです。
最初に考えたのは、**「税理士を雇うか、会計ソフトで自分で管理するか」**という選択でした。ここで多くの人が悩むと思います。私も天秤にかけました。
そして、ネットで調べているときに見つけたのが、freee(フリー)というクラウド会計ソフトでした。まずはこれで、自分で経費管理を始めてみることにしました。
現場にいた頃は経営に絡むことがなかったので、経理は何もかもが新鮮でした。分からないことも多かったですが、その都度、調べながら進めました。現場で新しい工法を覚えるのと、感覚は同じです。分からなければ、調べて、覚える。それだけです。
確定申告は、正直、理解に時間がかかった
一番手こずったのは、確定申告でした。
これは理解するのに、かなり時間がかかりました。freeeを使えば、ソフトの案内に沿って進められるので、最初は確定申告も自分でやりました。
でも、正直に言うと——「これで本当に正しいのか?」が、自分では分からなかったんです。数字は入力できる。申告の形にはなる。でも、それが合っているのかどうか、判断できる知識が自分にはない。この不安は、ずっと付きまといました。
現場の仕事なら、自分の施工が正しいかどうかは、経験で判断できます。でも経理は、そうはいかなかった。
今の運用:freeeで自分が入力、要所は税理士
そこで、2年ほど前から、運用を変えました。今はこうしています。
1年間の取引を、自分でfreeeに入力していく。そして確定申告の前に、最後だけ税理士に確認してもらって、そのままfreeeの機能を使って税理士に申告してもらう。
このやり方が、現場出身の自分には一番合っていました。
日々の経費入力は、自分でやる。これは慣れれば難しくありません。でも、「正しいかどうか」の最終確認と申告は、プロに任せる。全部自分で抱えないし、かといって全部丸投げもしない。このハイブリッドが、ちょうどよかったんです。
これができるのは、freeeが税理士との連携に対応しているからです。自分が入力したデータを、そのまま税理士がチェックして申告まで進められる。この仕組みがあるから、この運用が成り立っています。
これから独立する現場の人へ
経理が不安で、独立をためらっている人もいると思います。現場一筋だった自分がそうだったので、その気持ちはよく分かります。
でも、結論から言うと——現場の人間でも、調べながらやれば、なんとかなります。
そのうえで、いくつか具体的にアドバイスします。
freeeは、最初から導入を検討していい 機能がとても充実しています。分からないときは、カスタマーサポートも使えます。それに今は、AIが発達しているので、分からないことをAIに聞けば答えてくれる時代です。私が手探りで覚えた頃より、ずっと恵まれています。freeeはおすすめです。
毎日入力しなくていい。週1日、時間を作る 「毎日コツコツ入力」が理想ですが、現場仕事をしながらだと難しい人もいると思います。そういう場合は、1週間に1日、領収書の整理と入力の時間を作る。これで十分回せます。
確定申告は、税理士に頼るのがおすすめ 自分で全部やろうとしなくていいです。私がたどり着いたように、普段はfreeeで自分で管理して、確定申告が近づいたら税理士にお願いする。この形が、現場出身者には現実的だと思います。
ただし注意:freeeを扱える税理士を探すこと これは意外と大事です。税理士なら誰でもいいわけではなく、freeeに対応している税理士を探して依頼する必要があります。ここは事前に確認しておいてください。
さいごに
独立するとき、身近に相談できる経営者がいて安心だった、と最初に書きました。
経理・お金の面でも、結局は同じでした。一人で抱え込まず、頼れるものは頼る。会計ソフトに頼り、サポートに頼り、AIに頼り、そして最後は税理士に頼る。全部を自分でやろうとしないことが、続けるコツだと思います。
現場から独立するのは、勇気がいります。特にお金の管理は、多くの人がつまずくところです。でも、道具と頼れる相手さえあれば、現場の人間でも十分にやっていけます。私がそうでしたから。
これから独立を考えている人の、背中を少しでも押せたら嬉しいです。
※この記事は、私自身が電気工事士から独立し、一人法人を経営している経験をもとに書いています。税務や会計の制度は変わることがあり、個々の状況によって最適な方法も異なります。具体的な判断は、税理士などの専門家にご相談ください。


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