「現場代理人って、一日中なにをしているんだろう?」
職人として現場に入っていると、現場代理人の仕事は意外と見えにくいものです。私自身、現場代理人になると決まったときは「何をしたらいいのかがわからない」という不安がありました。
この記事では、電気工事の現場代理人をしていた私の一日を書いていきます。
先に結論を書くと、私の一日は「段取りを整える → 現場を確認する → パソコンで手配と書類を進める」の繰り返しでした。 手を動かす時間よりも、人と作業をつなぐ時間のほうが、ずっと長くなりました。
なお、現場代理人の仕事は、会社や現場の規模によってかなり違います。ここに書くのは、あくまで私の場合の話です。
朝:その日の段取りを整えるところから
現場に入る日の朝は、まずその日の自分のタスクを整理するところから始まりました。具体的には、次のようなことです。
- 職人さんに依頼する、その日の作業内容の見直し
- 工事の進み具合の確認
- 他の業者さんの工程の確認
- 電気の作業と、他の業者さんの作業がぶつからないかの確認
最後の「ぶつからないか」は、現場ではとても大事なポイントです。同じ場所で別の業者さんが作業する予定があると、順番や日にちを調整しないかぎり、どちらも作業ができなくなってしまいます。
朝のうちにここを押さえておくことで、その日の現場が止まらずに回る。そんな感覚でした。
日中:現場の確認と、材料の手配
日中に多く時間を使っていたのは、次のような作業です。
- 現場の確認
- 材料の拾い出し(図面から、必要な材料と数量を洗い出すこと)
- 材料の発注
- 職人さんへの依頼内容の組み立て
職人さんへの依頼は、「どこで、何を、どう作業してほしいか」を、職人さんが迷わず動ける形に整えて伝えることです。職人だったころは依頼を受ける側でしたが、現場代理人になって組み立てる側に回りました。
思っていた以上に、パソコン作業が中心
職人のころと一番違ったのは、仕事の中心がパソコン作業になったことです。
- ほかの現場の見積もりや、作業内容の確認
- 材料の拾い出しと発注
- 作業日の調整
担当していた現場によっては、完成図書(工事が終わったあとにお客様へ渡す書類一式)をつくるための資料整理や、工事写真の整理もありました。
前の記事でも書きましたが、私はもともとパソコン作業が苦ではありませんでした。なので、ここで大きくつまずくことはありませんでした。ただ、このあたりは人によって向き不向きが分かれるところだと思います。
一番気を抜けなかった2つの場面
一日の中で、特に気を抜けないと感じていたのは、次の2つです。
- 職人さんへの作業の説明
- 他の業者さんとの作業日程の調整
<!– 【追記待ち】「なぜ気を抜けないのか」をご本人に確認中。理由が届いたら、ここに2〜3文で追記する。理由は推測で書かない。 –>
どちらも、自分ひとりで完結する作業ではありません。相手がいる仕事だからこそ、気を抜けない場面でした。
印象に残っている一日:送電日に間に合わせた話
予定どおりにいかなかった日のなかで、一番印象に残っている話を書きます。(現場や会社が特定されないよう、細かい部分はぼかしています)
あるとき、建築側の左官業者さんの作業が、まだ終わっていない場所がありました。ただ、その場所にも配管などが必要でした。送電日に間に合わせるには、通線(配管の中に電線を通す作業)を進めておく必要があります。そこで、電気側で先に施工することにしました。
すると、建築側の責任者の方から「全部外してほしい」という指示がありました。正直、驚きました。
そこで私は、自分の判断で左官業者さんと直接話をしました。すると左官業者さんからは、「その場所を施工するのに問題はないので、配管を外す必要はない」という返事をもらえました。
結果として通線は無事に終わり、送電日にも間に合いました。
ただ、これは現場の状況や、関わる人との関係によって判断が変わる話です。「同じようにすれば正解」ということではなく、私の現場ではこうなった、という一つの例として読んでもらえたらと思います。
職人のころと比べて、変わったこと
職人のころと比べて、一日の過ごし方で変わったことをまとめると、こうなります。
| 職人のころ | 現場代理人になってから | |
|---|---|---|
| 仕事の中心 | 現場での作業 | パソコン作業と段取り |
| 関わる相手 | 主に同じ現場の人 | お客様や、ほかの業者さんが増えた |
| 見えている範囲 | 自分の担当する作業 | 工事の上流から全体まで |
三つ目は、現場代理人になってよかったと感じている点です。上流の工程から関わるので、どんな建物が建って、どんな電気設備が付くのかを、いち早く知ることができます。 全体が見えると、先の見通しが立てやすくなりました。
当時の自分に伝えるなら
当時の自分に何か伝えるとしたら、「当時は当時で、考えて最善の仕事をしていたと思う」と言いたいです。
そして今は、AIがあります。ちょっとした困りごとなら、ある程度は自分で解決できる時代になりました。これから現場代理人を目指す人にとっては、心強い環境だと思います。
まとめ
私が経験した現場代理人の一日は、次のような形でした。
- 朝は、その日の段取りと、他の業者さんとの工程確認から始まる
- 日中は、現場の確認、材料の拾い出し、発注が中心
- 職人のころより、パソコン作業と人との調整が一気に増える
- 特に気を抜けないのは、職人さんへの説明と、他の業者さんとの日程調整
- そのぶん、工事全体を早い段階から見渡せるようになる
現場代理人の仕事は、手を動かす仕事から「現場を回す仕事」への切り替えです。合う・合わないはあると思いますが、どんな一日なのかを知っておくだけでも、不安は少し軽くなるはずです。
職人から現場代理人になったときに変わったことは、こちらの記事に書いています。
電気工事士から施工管理へ転職|職人が現場代理人になって変わったこと【体験談】
現場代理人になって、給料や待遇がどう変わったかは、こちらです。

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